資本論に関して page2

猫も悩み、考える学び・パラダイム転換

さて、先日に引き続き資本論に関して解説していきます。
page1の記事を読んでいない方は、一旦「資本」について解説しているpage1を読んでみましょう。
https://fiindoutwhatyoudontknouwrightaway.com/%e8%b3%87%e6%9c%ac%e8%ab%96%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%97%e3%81%a6%e3%80%80page1/

今回page2では、資本主義が引き起こす「恐慌」に関して噛み砕いていきます。
これまでに登場した、「使用価値」や「交換価値」といったワードを用い、
噛み砕いていきます。

第二章
現実に起こる恐慌の原因は、資本主義的生産の衝動に対する大衆の貧困と消費の制限である

先ずは、マルクスが生きた時代の労働状況に関してですが、
現代とは180度違い大人も子供も休みなく四六時中働いていた時代です。
そんな時代に腹が立ったマルクスはこう言います。
「資本は、社会が対策を立て強制しない限り、労働者の健康と寿命の事など何も考えない」

page1で解説した内容の繰り返しとなりますが、
資本家というのは、利益をあげる事しか考えないです。
労働者に対しては、なにをしてもいいと考えてます。
ここでマルクスは、資本主義が導く労働に対抗すべく、
理論的に資本主義の闇を暴いていきます。

それは、「労働力」も商品である事。
つまり、労働力にも「使用価値」と「交換価値」があるという事です。

使用価値は、労働をするということ。
交換価値は、労働力の売値。現代でいう給与になります。
資本家は、労働者を雇用し労働者は生活のため、資本家に雇われ労働します。
資本家は給与を労働価値として支払います。
労働価値とは、労働者が翌日も元気に労働ができるための、
衣食住にどれだけの費用がかかるか
によって決まります。
資本家はこれを賃金として払います。

しかしこれでは、資本家の利益になりません。
page1でも解説したように、資本の目的は利益を絶え間なく得るということです。
そのため、資本家は労働者を必要労働時間以上に働かせます
これを剰余価値といい、
資本家の利益のための必要労働時間以上の労働を、剰余労働時間といいます。
この部分を資本家にとっての搾取になります。
現代では、残業代や見込み残業や法改正で労働者は守られ、
ある程度の搾取はなくなってきていますが、
残念な事に当時の労働者は、資本家が扱う労働は交換価値以上の価値を生み出させる、
特殊な商品である事を分からずにいました。

19世紀後半には、ヨーロッパの国々では工場法等を施行し、
一日の労働時間が制限して、資本家の搾取防止対策をしましたが、
これに対しても資本家は怯むことすらありません。
何故なら、必要労働時間を短くし剰余労働時間を延ばしたのです。
これをマルクスは、「相対的剰余価値」と呼びます。

では、必要労働時間を短くするとはどうやったのか。
簡単です、機械を導入し生産性をあげていきました
これにより、労働者の需要はなくなり、社内価値の低い労働者からリストラが増え
市場に失業者があふれかえる事になります。
こうなると資本家はさらねる利益を求め、次なる手を打ちます。
それは、リストラされなかった既存の労働者の賃金を引き下げる事です。
資本家の考えはこうです。
給料が安い事が気に入らなかったら、辞めればいい。
変えはいくらでもいる。
こういった策略で資本家は絶え間ない利益を得ていくのです。

いろいろ見えてきましたでしょうか。
そうです、現代です。
まさに資本論は、19世紀の資本主義社会を彷彿されるものです。
ただ、資本主義にも穴があります。永遠には続きません。
理由はこうです。
資本主義が進むほど、貧困は広がる。
貧困が広がると、消費は冷え込み急速な不景気になるという事です。
1929年の世界恐慌も同じようにして始まったわけです。

いかがでしたでしょうか。

どんな事にも穴はあり、永遠には続きません。
ただ、新しく生まれ変わる事はあります。
しかし、時代は繰り返されます。

次回は第三章となります。
楽しみにしていてください。
熟読ありがとうございました。

資本論に関して page2、、、完

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